2009年06月29日

海のパイナップル

ホヤ@(久保田).JPGホヤA(久保田)_edited-1.jpg
 みなさんホヤ(海鞘)という生き物(海産物)を知っていますか? 分類学上は脊索動物門で大きなくくりでは我々人間などと同じ仲間になります。
 主に東北地方の太平洋側で養殖されて、ご飯のおかずというよりは、一般の人にはどちらかというと酢の物などで酒の肴として食されます。外観や食感のジューシーさなどから海のパイナップルと呼ばれています。しかし独特の味や形から、好き嫌いが分かれる傾向があります。
 形態的には体の上部に口と肛門の2つの孔があり、口から水とともにプランクトンなど吸い込み肛門から糞を出します。水からあげるとこれらの孔は閉じていますが口は+(プラス)、肛門は−(マイナス)の形に見えます。まるで車のバッテリーのようです。
 また、ホヤは旅をさせればさせるほど味が落ちるとも言われます。つまり新鮮なうちが美味しいということです。三陸沿岸の現場などでは船を出してもらった船長さんからたまに貰うことがあります。やはり船の上でさばいて海水で食べるのが一番美味しいです。家で調理するときには、塩素の入った水道水で身を洗うと苦みがでますので、沸騰させて塩素をとばした水で洗うと苦みがでません。
 と、色々述べましたが実は私も食わず嫌いで以前は全く食べませんでしたが、付き合い上食べざるおえない状況になり食べたのが最初です。元来酒好きの私ですから酒のつまみにはもってこいで、特に日本酒には良くあいます。
 見た目ちょっとグロテスクで食べるのに二の足を踏んでいる人も多いと思いますが、鮮度の良い物はまさに「海のパイナップル」ですので、だまされたと思って一度ご賞味してみてはいかがでしょうか。

By 宮城の潜酔士


posted by 三国屋 at 10:22| 宮城 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月30日

干潟生物調査研修会

干潟生物調査研修会1(佐々木).jpg干潟生物調査研修会2(佐々木).jpg
5月某日
 ここは福島県相馬市にある、松川浦という汽水湖。今日は日本国際湿地保全連合主催の干潟生物調査研修会のため、仙台からやってきました。一般市民でも簡単に調査できる方法を用い、松川浦に生息する生物を調査するとのこと。スキルアップにはまたとないチャンス!というわけで、レクチャーを受けたあと、調査開始!
 まずは表面に生息する生物を…お〜いるわいるわ、ホソウミニナ、ケフサイソガニ、スガイ、そしてアサリを喰らうサキグロタマツメタ(写真)。…ん?砂粒と思いきや、なんと巻貝!なんてのもいます(ちなみにこの砂粒はマツカワウラカワザンショウという、松川浦の固有種とのこと)。それに…イカ!潮だまりで逃げ遅れたのでしょう。そういえば昨日の夜、網ですくって食べたやつだな…とか思っていると、なんと時間終了!15分って短いな〜(簡易調査方法では、調査時間15分という目安があるのです)。というわけで、堀返し調査の時はじっくりじっくり生き物を探しました。
 その後全員のサンプルを自分で図鑑を使い同定し、専門家にチェックしてもらい終了!これなら専門知識のない人でも、楽しんで調査ができると感心しました。そして干潟の生物に愛着がわきました(鈴木先生、WIJの皆さん、その他参加していた皆さん、ありがとうございました)。
 ちなみに仙台周辺にも、蒲生干潟や鳥の海など貴重な干潟がたくさんあります。みなさんもぜひ一度湿地へ行ってみて生物を観察してみてはいかが?
By れむ
posted by 三国屋 at 13:55| 宮城 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 社内トピックス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月22日

七北田川の生物(その6)

七北田川の生物その6@(斎藤).JPG七北田川の生物その6A(斎藤).JPG
第6回目は、イシガレイ(幼魚)を紹介します。イシガレイは、その名の通り、カレイの仲間です。カレイは塩焼きや煮つけなど食卓に並ぶことが多く、皆さんにとっても馴染みの深い魚の一つではないでしょうか。
イシガレイは、成魚は沿岸から沖合いにかけて生息し、大きいものでは50cm位の大型になるカレイの仲間です。 12月から3月頃になると産卵のために内湾などの浅場にやって来て、5月中旬頃になると、七北田川の干潟や下流域で体長5cm程度の幼魚がみられるようになります。
隠れ身の術を使い、川底と同化していますが、夜になると隠れ身の術のまま寝ているので、みつけることが出来れば、容易に捕獲することが出来ます。
夜の干潟では、日中ではみることが出来ない生物が容易に観察できますので、皆さんもぜひ一度足を運んでみてください。その際にはくれぐれもご安全に!

By YOU
posted by 三国屋 at 18:15| 宮城 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月11日

七北田川の生物(その5)

七北田川の生物その5(斎藤).JPG
 前回の記事アップからかなりの月日が経ってしまいましたが、第5回目は、マルタという魚類を紹介します。過去記事の「東北のウグイ属」にて東北にはウグイの仲間が4種類生息していると紹介しましたが、そのうちの1種です。
 ウグイ属は、幼魚の時ではその判別は非常に面倒ですが、成魚になり婚姻色が出ると、比較的区別は容易になります。通称「アカハラ」と呼ばれるウグイは、赤を主とした婚姻色を発色するのに対して、マルタは、写真の様に黒っぽく発色します。(撮影が夜のため、見づらいですが・・・)
 七北田川では、毎年春になると本種の大きな群れを観察することができます。河口から浅瀬のある中流域まで大群で遡上し、産卵をするのです。具体的な時期は、桜の開花の少し後といった感じでしょうか。丸太の様に立派なウグイということで「マルタ」という名称になったという説がある位ですから、丸々と太った個体が20〜30匹の群れをつくり遡上する光景は、迫力があります。
 宮城県では、「オオガイ」という呼び名で親しまれていますが、来年もそして10年後も春にマルタの遡上が観察できる河川であり続けてほしいものです。

byYOU
posted by 三国屋 at 10:05| 宮城 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月14日

防災ルーキーのその後

防災ルーキーのその後.jpg
 今回はちょうど1年前に入社した防災ルーキーの成長ぶりを紹介します。
 入社したての頃は「こいつ大丈夫か?」「やっていけるのか・・・」と少なからず不安に思っていましたが、今では防災に必要不可欠(・・・?)な存在になりつつあります。
 写真に映っているのは橋梁点検車といって、橋の下に廻って調査するために使う車です(防災ルーキーが操作しています)。
 まだまだ危なっかしいところはありますが日々頑張って仕事をしています。今後の更なる成長を期待しつつ、防災のエース?も追いつかれないように頑張ります!

By 防災のエース?
posted by 三国屋 at 14:30| 宮城 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | 社内トピックス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月09日

冬の松島湾

○冬の松島湾@.JPG○冬の松島湾A.JPG
 3月4日 気温4.5℃、水温5℃、水中透視度1〜2m。今日は雪の降る中、宮城の潜酔士は松島湾に潜ってきました(寒)。
 ドライスーツの中にインナースーツを着込みホッカイロを両股裏表、胸、背中に6枚貼り付けて完全装備です。船上にいる人は「寒いでしょう〜」と言いますが以外と寒くはありません。逆に船上で待っている人の方が寒いでしょう。
 陸上の植物はまだ枯れたままで、春まだ遠しという感じですが、海の植物は今が春で多くの海藻が繁茂しており、写真のアマモも青々としています。しかしいつも観察しているアカモクはやや成長が遅いようで、まだあまり大きくなっていませんでした。
 アカモクは成熟すると生殖器にヌメリが出てきて、叩いて食べるとワカメのメカブのように美味しく食べられ、フコイダンなどの成分も多く体にも良いそうです。スーパーなどで見かけたら是非ご賞味あれ。

by 宮城の潜酔士
posted by 三国屋 at 11:54| 宮城 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 現場(フィールド) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月13日

新刊本のご紹介

新刊図書.jpg
 この度『田園の魚をとりもどせ!』という新刊本が発刊されました。この本は宮城県のNPOシナイモツゴ郷の会が主体となり、失われた田園の自然を元に戻し、絶滅寸前の貴重な生き物の生活史を解明し、その魚たちを復元させようと立ち上がる全国各地の市民団体の活動や成功事例を分かりやすいイラスト満載で紹介したものです。自然好き、魚好きの人は必見です。
 この中の第6章「だれでもできる魚の生息調査方法」の一部を“宮城の潜酔士”が執筆させてもらいました。一般向けなので簡単な文章ですが、これまで「仕事」「遊び」で培ってきた魚採りのノウハウ(うんちく)が凝縮されています。
 売れ行きは好調のようで、初刷1,300部は発売と同時に完売し、現在800部増刷中とのことです。書店で見かけたら皆様も是非!手にとってご覧下さい(気に入ったら買って下さい)。

by 宮城の潜酔士

posted by 三国屋 at 19:58| 宮城 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 社内トピックス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月17日

シナイモツゴ里親日記(その3)

シナイモツゴB7.6.JPGシナイモツゴB8.16.JPG
 里親日記はしばらくご無沙汰していたので、シナイモツゴは既に全滅したと思っていたのではないでしょうか? さにあらず、しっかり生きています。40匹くらいはいるでしょうか。
 左の写真は7月6日(孵化後20日)の状況です。だいぶ大きくなってきて最大で1cmは超え、吻が尖りシナイモツゴらしい顔つきになってきました。形態的には背ビレ、尾ビレなども明確になり仔魚から稚魚へ変わった感じです。
 更に全滅のリスクを避けるため水槽を3つに分けました。室内2つ、屋外1つ(孵化させた水槽)。室内水槽は濾過器を回し人工飼料を与え、屋外水槽は濾過器、エアレーションは行わず水草のみ入れグリーンウォーター状態で、人工飼料は与えず自然発生したミジンコなど(要はほったらかし)。
 右の写真は8月16日(孵化後61日)の状況で、シナイモツゴの特徴である体色の茶色味が強くなり、体測の縦縞もはっきり見えます。全長は2cm強くらいになりました。
 9月6日、長期出張から帰り、不在中餌やりを小学4年の息子に託していたので不安な面持ちで水槽を確認するが室内水槽の個体は皆元気に泳いでいた。屋外水槽を確認したところ水が深緑色に濁り水質が悪化! これは生きていないだろうと思い水換えをしたところ、シナイモツゴは室内水槽よりも大きく育っており、最大で3cmオーバーのものも見られた。
 先日、とあるため池で天然物のシナイモツゴを見てきましたが今年産まれたと思われる個体は4cm程にはなっておりました。やはり自然界で恒に餌をついばんでいるものにはかなわないようです。

by 宮城の潜酔士

posted by 三国屋 at 09:56| 宮城 | Comment(1) | TrackBack(0) | シナイモツゴ里親日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月14日

松島湾の不思議な生き物たち

松島湾の生き物.JPG 伊豆諸島の現場も一段落し、今回は地元松島湾の生物を紹介します。
 写真は、アカモクという海藻の養殖試験施設の一コマです。“なんじゃこれ”と思うかもしれませんが、左上のバックに写っているモヤモヤッとしたのが養殖アカモクです。ロープにアカモクの種を付けて大きく育ったものです。
 今回はアカモクの話しではなく、写真前面に写っている摩訶不思議な生き物たちをご紹介します。一見してこれらの生物が何であるか分かる人は、チョットした海洋生物ツーではないでしょうか(松島湾生物検定3級レベル!)。
 細かな種類はさておき、なんとなく不思議な雰囲気を醸し出すこの写真を私は気に入っています。お伽の国やアニメの世界を想像してしまうのは私だけでしょうか?小さな妖精でも遊ばせたい気がします。
 ちなみに写っている生物の名前はカイメン類、タテジマイソギンチャク、イタボヤ類、ウミヒドラ類、エボヤ、コケムシ類、ミルなどです。どれがどれかは自分で調べてみてください。

By 宮城の潜酔士

posted by 三国屋 at 09:39| 宮城 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 現場(フィールド) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月03日

海の風景V(天国と地獄)

海の風景V新島1.JPG海の風景V新島2.JPG
 今回も伊豆諸島新島の海を紹介します。
 新島は伊豆半島の南東に位置しますが何故か東京都、住所で言うと東京都新島村です。
 伊豆七島とよく言われますが、皆さん七つ全部いえますか? はい残念でした正解は次のとおりです。
 北から大島、利島、新島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島の七つです。あれ!式根島が入ってないぞと思われた人は知ってるようで知りませんね。実は式根島は住所でいうと新島村式根なのです。大昔は新島と陸続きで繋がっていましたが、大地震と津波で分かれてしまったそうです。
 式根島は他の島と違って海岸線が入り組んでいて、三陸地方のリアス式海岸に似ているのが特徴です。海岸際には温泉も出ていて自然の露天風呂に入れます。また、海の中からも温泉が湧き出していて、温泉卵ならぬ全身黒光りした温泉イセエビがいるそうです。甲殻類マニアにはたまらない一品ではないでしょうか。
 さて、上の写真の風景は波穏やかな新島の海岸です。このような風景を見ていると本当に心が癒されますね。水の中を覗いてみるとこれまたすばらしい。竜宮城というのは本当にあるんですね。残念ながらタイやヒラメではありませんが、タカベ、イサキという魚で、もちろん食べても美味しい魚です。
 しかし海というのはいつもこのように美しいばかりではありません。下の写真は北東風が吹き荒れ、潮の流れと風で三角波が立ち、なんと恐ろしい風景でしょうか。こんな海でも宮城の潜酔士は仕事をしています(もちろん安全第一)。
 漁師さんは“舟底一枚下地獄”と言いますが、まさに天国と地獄の顔を持つ海の風景でした。
海の風景V新島3.JPG


By 宮城の潜酔士
posted by 三国屋 at 12:50| 宮城 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 現場(フィールド) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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